ピアノ版楽譜が15年の時を越えて再び
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オリジナル版ピアノソロ楽譜
組曲イーハトーヴォ物語 - 多和田吏 

15年の時を越えて

宮沢賢治を題材にした1993年発売のスーパーファミコン用ゲーム「イーハトーヴォ物語」。 その物語の舞台を彩る音楽を手掛けたのが作曲家の多和田吏。
その抒情的な楽曲群がどれも現代人の心に響くハートフルな音楽であったことから、当時、非常に音楽性の高いゲーム音楽として話題となりました。
一音一音が丹念に綴られ透明感のある美しい旋律を持った音楽は、後に作曲者自身の編曲によるオリジナルサウンドトラックCDが発売され、瞬く間に好評を得ることとなりました。
そして、それだけにとどまることなく初版CD発売から十数年経ってからも再び復刻版CDが発売されるなど、その音楽の存在は風化することなく、根強いファンとともに現在も継続して長く静かな人気を誇っています。

全8曲からなるピアノ版の組曲「イーハトーヴォ物語」は、1997年に作曲者自身の手によって編曲されました。 色彩感豊かなオリジナル版に比べ、より深い味わいと情感をたたえるピアノソロ組曲に仕上がっており、ピアノの繊細な音世界が聴く人を魅了します。
このピアノ版は大手出版社からすぐさま楽譜が発売され、同時に作曲者本人の演奏によるレコーディングも行われ絶賛されたもののすぐに完売となり、以降非常に入手が困難となったことから、長年待ち望む声が絶えることがありませんでした。

"懐かしくもありせつなくもあり、いろいろな映像が浮かんでくる"
"言葉に出来ない感動が湧きあがって涙した"
"こんなソウルフルな音楽が生まれるからジャパンが好き"
"一音一音が意味をもって語りかけてくる感じ"
"子供もじっと聴き入ってイマジネーションを働かせているみたい"
"透明感のある美しいメロディに気持ちが浄化される"
"自分にいつまでも寄り添ってくれるような音楽"


このような言葉に代表されるその音楽。
その楽譜が15年の時を越え、作曲者自身の手によって刷新された真のオリジナル版ピアノソロ楽譜「組曲イーハトーヴォ物語」として甦りました。
特に日頃ピアノや楽器に親しんでいる方や、コレクターの方、マニアの方も、是非この機会に風化しない生きたメロディーに触れてください。

オリジナルデザインを施したこの曲集は、一般的なPDFドキュメント形式となっており、パソコンで手軽に見られるだけでなく、プリンターを使って高品質な楽譜を印刷することも可能です。

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作曲者より

もう20年近くも前の話しです。
この作品の最初の企画者、すなわち生みの親である今は亡き浅里氏と本当に多岐に渡る論議をしたことを今でも思い出します。
科学・文学・芸術といったことを、ありがちな妄想に陥ることを避けながら、時には熱く時にはクールに、珈琲を何十杯も飲みながら何日もかけて意見をぶつけ合いました。

ある日のこと、僕がずっと昔に作曲してストックしてあった「竹とんぼの追憶」という曲を彼に聴いてもらう機会があったのですが、曲を再生している間いつもの彼とは何か違う雰囲気で、身動きひとつせず終始目を閉じ何かに集中している様子でした。 そして、曲の再生が終った頃でしょうか、しばらくして目を開けると声を震わせて「うん!これです」と言って、少し涙を浮かべながらニンマリした瞬間あの表情は今でも忘れることができません。
この時、この曲に宿っているものとこれから描こうとする世界が彼の中でリンクしたんだということを確信しました。

こんな出来事をきっかけに、彼は積極的に音楽の世界に踏み込んで来るようになり、僕の中から何かを引き出そうという強い意志さえ感じたものです。
実は僕自身も知り得なかった僕の内部に眠る音楽世界をいち早く発見し、外の世界にひきずり出してくれたのがこの浅里氏だったのです。
「ここに石を置けばこのように波紋が広がる・・・」きっと彼には見えたのでしょう。

こういったことから、この曲集を生み出し得たのは決して僕ひとりの力によるものではなく、ひとりの人間の内部にある引き出しをそっと開け、中に入っているものを外に出してくれた浅里氏の心眼によるところが大きいと思うのです。

ゲーム自体は紆余曲折の末、最終的には当初の企画から大きく形を変えてリリースされ、商業的な意味合いでの成功を収めるには至りませんでしたが、それでもこの作品の中にはずっと生き続けている「何か」があります。
いえ、その「何か」の片鱗があります。
その片鱗は、人々が時代を問わず忘れてはならない「何か」の存在を、断片的にそっと僕たちに教えてくれているような気がするのです。

呼吸器の持病が悪化し若くしてこの世を去られた浅里氏をはじめ、この作品を一緒に作ったスタッフのみなさん、そして、この作品の根底にかすかに見え隠れするものを感じとり、その音楽と共に心に刻んでくれたユーザーのみなさんに心からの感謝をします。

多和田 吏

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